民主党の農業政策とは、まさに小沢流の「農家を買収さえすれば選挙に勝てる」という哲学を具現化したものにほかならない。しかしそれに乗せられて民主党に投票した農家も、後で泣き面を見ることになる。愚民政策は国を滅ぼす。
- EUの農政改革では高い価格を下げて直接支払いで補填した。価格を下げるので貿易自由化にも対応できる。
- これに対し、日本のいまの民主党の戸別所得保障政策は、減反に参加する人に限って戸別保障をするので、高い価格の米価を維持した上に、更に財政負担で実質的に高い農家手取りを保障しようとするもの。
- 農地を修業農家に貸していた農家も、手厚い保護を受けられるなら農地を取り返して自分で耕作した方が利益になり、現に「貸しはがし」という現象が起きている。
- 小規模農家が増え、農業の規模は縮小し、コストが増える。コストが上がると戸別所得保障が更に増えるのでたいへんな財政負担となって行く。
- 民主党の戸別所得保障政策では、戸別所得補償金はいくらでも出して行くと言うことになっているが、ドーハ・ラウンドでほぼ決まっている合意ではそういうことになっていない。出来ない。
- つまりドーハ・ラウンドでは、減反を条件とした直接支払いについては、1995年から2000年の間に出してきた額の平均以上は出せないことになっている。コメについては650億円。
- ところが民主党の戸別保障政策で計上しているのは3371億円。WTO交渉が妥結次第見直さざるを得なくなる。
- 財政面でも、国際的な約束の面でも、民主党の農業政策はサステイナブルではない。
2010年7月10日土曜日
民主党の農家戸別所得保障政策は必ず破綻する(山下一仁)
学士会会報(NO883)に、農水省出身山下一仁の学士会館夕食会での講演録が掲載されている。ニッポンの農業政策の基本的な問題点がよく分かる内容であり普通の人もぜひ読んで置くべきだと思うが、民主党の農業政策は悪名高いあの自民党の農業政策より更にひどいという。これは知らなかった。その部分だけ要旨引用:
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3 件のコメント:
こんにちは、godmotherです。
本日の私のエントリーに、Twitter経由でこちらの記事にリンクを貼らせて頂いています。ご連絡が後先になり失礼いたしました。
トラックバックの機能がないもようなので、コメント欄にてお知らせさせて頂きました。
該当エントリーはこちらです☞ http://godmothers.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-25f2.html
情報、ありがとうございました。
リンクフリーです、連絡も不要。どうぞどうぞ。
Blogger にはトラックバックはありませんが、その替わりどっかでリンクが貼られると自動的に表示される機能があります(サイトによっては動きませんが)。各エントリーの下に出る「この投稿へのリンク」という画面です。面白いでしょう。
おはようございます。
さすがBloggerですね。勝手に外部のリンクをRSSしてしまうなんて。
実は、ミラーサイトとしてBloggerにもブログを立ち上げたのですが、サイドバーの組み込みや、リンク、カテゴリーの分類などがネックで放置していました。
テンプレートを使用せずに程度自由にデザインできるのであればと思ってはいました。
また、暇に任せて見直してみます。
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